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こんな感じ(自称「半農半活動」)で生息しています。
① 可能な限り自給自足(とりあえず家庭菜園と年収100万円程度の生活)
② ①以外の時間を、社会問題の解決に充てる(取り組む問題は何でもあり)
半農半X とBライフにインスパイアされました。

死なない以上は、子孫と環境に負の遺産を残さないように生きれればと考えています。
単身で気楽に生活、ピンピンコロリでフェードアウト!が理想です。
詳しくは、公式ブログ見てください。よろしくm(._.)m
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読書『「1968年」 無数の問いの噴出の時代』 [読書]

1968.jpg


去年の10月から12月にかけて、国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)で開催されていた、『企画展示「1968年」-無数の問いの噴出の時代』

東京新聞でこの企画を知って是非行きたいと思ったのですが、忙しさと体調が今ひとつだったので残念ながら見送り(ノ_・。)

年が明けてその存在自体忘れていたのですが、正月に会った知人がその企画を観覧し図録を購入したていたことが判明(^▽^)/
私も図録を購入しようと、歴博のHPを見てみるとすでに完売Σ(・口・)
知人に頼み込んで貸してもらうことにしました!
A4版オールカラー228頁、当時の貴重な資料満載の図録で目次(節は省略)はざっとこんな感じです。


第1部 「平和と民主主義」・経済成長への問い


 【第1章】平和運動の展開:ベトナム反戦とベ平連運動


 【第2章】地方都市から戦後社会を問う:神戸の街から


 【第3章】戦後民主主義と戦後農政への問い:三里塚闘争


 【第4章】経済成長と豊かさへの問い:熊本水俣病闘争


 【第5章】住民運動の噴出とその問い:横浜新貨物線反対運動


第2部 大学という場からの問い―全共闘運動の展開


 【第1章】1960年代の大学


 【第2章】全共闘運動の形成と展開


 【第3章】大学闘争の全国展開


 【第4章】闘争の沈静化と遺産

1968年という時代を考えるにあたっては、敗戦と新憲法を外して考えることは出来ないと思います。
当時は、敗戦から20年余り、独立からまだ15年余り。
日本各地には、今よりもはるかに多くの米軍基地があり、ベトナム戦争に備えて強化されようとしてさえいました。また、都会に目を転じれば焼け跡がまだいたるところにあり、街頭には傷痍軍人の姿がありました(沖縄はまだ復帰せず。小笠原は68年に復帰)。

今の私たちでも、25年以上前のバブル景気とその崩壊を引きずっています。
日本全都市が東日本大震災級の廃墟となりその100倍以上の人が亡くなり、戦前の価値観は軒並み否定され、数十万人の連合軍が日本各地を我が物顔で闊歩する状況が続いた敗戦・占領の衝撃は、バブルのそれとは比較にならないでしょう。

しかし、その痛手にもかかわらず、国民主権・平和主義・基本的人権の尊重という憲法を得た国民(旧植民地出身者は憲法適用外)は、憲法前文に代表されるような理想の実現に鼓舞されてきました。

日本国憲法前文

日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。

日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。

日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

ところが、対社会主義上変化したアメリカの意向を受けて、再軍備、60年の日米安保改定、ベトナム戦争への協力と、憲法前文で謳われた理念がないがしろにされる傾向が強まりました。
加えて、高度経済成長の美名の裏で、公害が発生、ダムや原発、空港等インフラ新設のために住民の追い出し・脅迫・懐柔が常態化しました。また、大学では今では当たり前となったマスプロ授業などへの不満、大学管理を強める当局との緊張が高まっていました。

このような、新憲法の理想が踏みにじられる状況に、「無数の問い」が発せられたのでしょう。それは、まさに主体的に獲得したわけではい憲法を、自らのものとする過程でもありました。

安倍首相とそのブレーンでもある日本会議は、明治憲法の復活が悲願です。彼らにとって、日本国憲法は米国に押し付けられたものであり、禍々しく否定しなければならないものです。

しかし、68年に「無数の問い」を発した多くの人々にとって、新憲法こそが自分たちの憲法であり拠って立つ基盤であったのです。国家エゴをむき出しにして戦争をしかけ、国内外に多くの犠牲者を出して崩壊した(させられた)大日本帝国とは真逆の理想を掲げた新憲法に魅せられたのです。
占領権力を背景にしたというのは事実ですが、その内容自体は、米本国の憲法ですら実現できなかった理想が盛り込まれたのですから魅せられて当然と言えます。

ただ、「無数の問い」の多くは国家権力や力あるものたちの前に敗北し、下からの憲法を血肉化する試みは頓挫し、お国のためはこりごりという皮膚感覚は「経済大国」化の中で失われていきました。

理想をなくした国民は、日本国さえ強くなれば発展すればそれで良いというエゴむき出しの状況で、明治憲法との親和性を高めつつあります。ただし、米国には絶対逆らえないという矛盾を抱えながらなので、卑屈にならざるを得ず、その卑屈さの捌け口を中国や韓国に向けがちです。

明治憲法復活なんて荒唐無稽に思えた時代は過ぎ去りました。
今は、明治憲法復活を願ういわゆる安倍一強の時代です。安倍首相がやりたいことを阻む最後のハードルは日本国憲法だけです。それも発議できる議席数を少なくとも再来年の参議院選挙まで維持しているのですから半ば超えつつあります。

今、日本で一番愉快な気持ちでいるのは安倍首相かも知れません。なにしろやりたいことが次々に実現しているのですから。改憲されれば、これまで以上に彼にっとての「ユートピア」の実現に邁進するでしょう。経済性や治安上の必要性から考えてとても合理的と思えない政策(教育勅語復活や徴兵制、共謀罪の本格適用)も次々と実現していく可能性も非常に高いです。
安倍首相の気持ちになって考えれば分かるでしょう。誰だって思い通りのことが実現できる状況は楽しくて楽しくてしょうがないはずです。そんな時に、やりたいことを躊躇する人なんて滅多にいないでしょうから。

改憲後の日本は、中国の「共産党」を「明治憲法」に置き換えただけの社会となると思われます。もちろん、戦前の日本とは比較にならない経済力を持っている今の日本ですから、食うや食わずの奴隷になるなんてことはないでしょう。ただ、弱者はひたすら国家や自分より強いものを「忖度」し、理不尽な目にあっても「耐え難きを耐え」ることになるでしょう。反対に強者にとっては、現行憲法にある基本的人権や労働三権等に縛られず、経済的自由を謳歌し、際限ない勝ちを目指すことが出来る「理想郷」になることでしょう。

今、「無数の問い」を受け継いだ者たち(多くは60歳代以上)による抵抗が続いています。これは一見保守的に見えますが、憲法前文の理想を実現しようとする前向きな運動であると思います。そしてかくいう私も、こんな時代だからこそ理想を捨てずに生きたいと思う今日この頃なのです。

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コメント 10

ちょうそう

  国民は安倍政権を選んだんですよねぇ。ただ、過去に政権交代があったことも考えると、自民党に投票した人の全てが積極的に、又、永続的に安倍政権を支持している訳でもないと考えます。まあ、好景気が続いて欲しい浮動票ですかね?


  憲法改正に関しては自民党に投票した人が国民投票でも賛成するかはちょっと疑問です。集団的自衛権に関する憲法解釈の変更に関しても、世論で反対の方が多かったようですし。


  今後、北朝鮮や南進を望む中国との間で軍事的緊張がさらに高まり、紛争でも起こったりしたら、改憲に賛成する人が増えるかもしれません。理屈の通じない独裁者の暴走に国としてどのように対処するかは、トランプさんのようなクラウゼヴィッツ人はともかく、平和を望む人間にとっては難しい問題ですね。

by ちょうそう (2018-01-07 21:59) 

hnhk

ちょうそう さん

実質賃金が下がるという奇妙な「好景気」が続いていますが、トリクルダウンがいつか来ると信じている人たちが多いような気がします。そういう方には『アベノミクスによろしく』でも読んで欲しいかなと思います。

南北朝鮮クロス承認(日米は朝鮮と国交を結ばず、ソ連・中国が韓国と国交樹立だけで終わった)が実現していれば、今のような事態にはならなかったと思います。朝鮮が求めているのは、米朝国交正常化だけですから(TT)

改憲が発議されれば、選挙とは違って金も戸別訪問も時間も全く自由な国民投票運動が始まります。期間は60〜180日もあります。改憲賛成大キャンペーンが最長で半年続くことになります。これに抗するのはとても困難なことでしょう。

ですが、私としては現行憲法の前文の理想が実現されるよう微力を尽くしたいと思います。

それにしても、こんな状況になるとは、本当に(;´д`)トホホ…です。
by hnhk (2018-01-08 15:54) 

ちょうそう

  平和憲法がリスペクトされて、各国が取り入れていく世界になれば、と思います。hnhkさんの理想に向けての努力が報われるといいですね。


  基本プチ世捨て人の私ですが、投票や募金など自分に出来ることをしていければ、と思います。


  因みに私の理想は全ての人が家族計画をたてて家族を作り、食料や資源、仕事、金銭等を巡って争うことのない適度な人口の世界ですね、汗。
by ちょうそう (2018-01-08 20:38) 

hnhk

ちょうそう さん

エゴ剥き出しの世界だからこそ、憲法前文の理念は
by hnhk (2018-01-10 08:51) 

ファルコ84

全文すごく分かり易く
安倍政権への危機感をひしひしと感じます
しかし、これが現実なんですね
自民党は地方を含め地道な組織票固めを日頃から行っており、これが結果につながるようなことが有れば憲法改正も実現の目を見ます
国民主権の平和憲法を阻む政治には、声を上げていきたいと思っています。
by ファルコ84 (2018-01-14 11:45) 

hnhk

ファルコ84 さん
ご訪問いただきありがとうございます。私は、安倍9条改憲NO3000万人署名運動に取り組んでいます。自民党とは逆張りの立場で地道にやっています♪
孫子の世代にも平和憲法を継承するために、頑張りましょう(^^)
by hnhk (2018-01-16 12:54) 

断捨離庵のマニア氏

Hnhkさんの記事内容に、強く賛意を持ちます。
改憲を危惧します。
最近は状況を追いかけてないので余り把握してませんが、例えば教育無償化などの、改憲する必要もない法律で十分対応可能な事を殊更憲法に書き込むために改憲は必要だとかアメ玉を渡されて、多くの人が何の気なしに改憲に賛成してしまうような状況にあるのだとすれば、とても恐ろしいかなと考えます。
by 断捨離庵のマニア氏 (2018-01-29 22:48) 

いっぷく

>理想をなくした国民
国民だけのせいではありません。
私は例の鳥越擁立で、学生時代の同盟入り以来35年に渡る某旗の購読をやめました。
今は左派思想難民状態かも。
by いっぷく (2018-01-30 00:40) 

hnhk

断捨離庵のマニア氏 さん

教育無償化は憲法で書かなくても法律で実現できるのにあえてやらない。そのことだけでも化けの皮が剥がれてもおかしくありません。政権側は、民衆の批判力を劣化させつつ、それを見越してこんな低レベルのプロパガンダを打ち出しているのでしょうね!
首相は、明治憲法を志向しているわけですから、その帰結を多くの人に思い出してもらいたいところです。
by hnhk (2018-01-30 08:24) 

hnhk

いっぷく さん

言われるとおり、既存の左派勢力にも責任があると思います。誤りを犯すのは避けられないことだとしても、その誤りを総括するようにしていれば、ここまでの左派への幻滅にならなかったと思います。
真面目に左派思想を追求している人であればあるほど、寄る辺がなくなっているのかもしれません。
by hnhk (2018-01-30 08:30) 

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